共済とは、ある一定の特定性(職域、地域etc)で結ばれた会員を対象として行なわれる相互扶助事業です。相互扶助の精神に基づき会員のための共同事業(保障業務や慶事事業、或いはレクリエーション事業や啓蒙活動など)を行い、広く会員全体の福利厚生活動を促進、その経済的地位並びに生活環境の向上を図ることを目指します。

共済会の事業として行われるものには、次のようなものがあります。
保障事業 会員の慶事時や事故病気の保障の提供
生活支援事業 スケールメリットを活用し各種割引、共同購入などの特典の提供
健康関連事業 会員の健康維持、増進の為のメニューの提供
文化教育事業 会員の文化教育研究活動の支援
企画事業 会員ニーズを反映した各種イベント、メニューの企画運営
レクリエーション事業 会員レクリエーションを支援するリゾート施設などの提供
交流ネットワーク事業 企業、団体の枠をこえた会員相互の交流活動の場の提供
【歴史】
共済と保険とは、歴史的には根拠を同じくします。保険は14世紀中ごろより、地中海貿易で広く行なわれた記録があります。日本においても17世紀の御朱印船の時に行なわれた記録があります。近代的保険制度が、日本に紹介されたのは明治の初期で、その後保険事業の成立を見、政治的また行政上のいきさつから共済制度と保険制度とが、別個のシステムとして今日に至っています。
 
【制度的な違い】
日本において、保険事業と共済事業は次のような違いがあります。

  事業主体 規制法 監督官庁
保障事業 生命保険会社
損害保険会社
保険業法 金融庁
簡易保険業 日本郵政公社 簡易保険法 日本郵政公社
(総務庁)
共済事業
1. 共同組合組織
農協
全労済、県民共済
農業共同組合法
生活共同組合法
農林水産省
厚生労働省
2. 国の経済政策遂行の
ための共済事業
中小企業共済事業団 小規模企業共済法 経済産業省
3. 地方自治体による共済事業
都道府県有物件災害共済会 地方自治法 総務省
4. 任意団体による共済事業
税理士共済会
社員共済会
なし なし

TCL共済を含む『任意団体による共済』には、次のような特徴があります。

1.事業免許の必要がない

保険業を営むためには、監督官庁である金融庁の免許(※免許は内閣総理大臣)を受けなければなりません。この免許の申請には、非常に煩雑な手続きが伴い、また、保険会社を新設する場合の最低資本金は10億円となっています。任意団体による共済にはこのような免許は必要なく、共済事業へ賛同する特定された複数の者が出資し合うことにより設立することができます。

2.商品認可の必要がない

事業免許同様、保険会社では、新商品を発売する際に金融庁の認可(※内閣総理大臣への認可・届出)を得なければなりません。一方、任意団体による共済では商品認可の必要がないので、より自由に、ニーズに沿った保障内容の商品設計ができます。また、商品開発に比較的、時間と手間をかけなくてすむため、保険より経費が少なくて済む傾向があります。そのため、掛金を安く設定することができるのです。
 
【経営面での違い】
保険は、不特定多数の人を対象に保険商品を販売する営利事業です。そのため、事業への出資者(=株主)に対して利潤(=利益配当)を図る必要があります。
これに対して、任意団体による共済は、一定の特定性で結ばれた会員が対象の非営利事業です。共済事業の出資者は利用者自身であり、事業の利用そのもの(ex.保障を受けること)が出資者の利益となります。